ママちゃんは最強漬け。

発達障害の子どもを育てる中で、生活の工夫や役立つ本を検証・記録してきたブログです。 現在は、桃川あいことして、ケアや発達についての発信をnoteで行っています。

『ひきこもり“心の距離”を縮めるコミュニケーションの方法』ー 親の関わり方・決定版

発達障害・定型発達の子どもたちを育てている二児の母です。

様々なケアについて学ぶ中で、「引きこもり」から考える親子関係のありかたについて、素敵な本がみつかりました。この記事では、その本について紹介します。

山根俊恵『親も子も楽になる ひきこもり "心の距離" を縮めるコミュニケーションの方法 改訂版』(中央法規出版)

 

不登校や引きこもりを解消する本というと、
「学校や社会へ戻す方法」や「支援機関の紹介」が中心のものを思い浮かべるかもしれません。
でも、この本は違います。

テーマは一貫して、

「家族のコミュニケーションをあたたかいものに変えること」

それが、本人が再び社会へ向かう土台になる、と伝えている本です。

伴走支援の積み重ねから生まれた一冊

著者は長年、引きこもり当事者と家族の伴走支援を続けてきた方。

机上の理論やきれいごとではなく、

「こういう接し方で失敗していた」→「こう変えたら本人が動き始めた」

そんな実例を軸として、どんな接し方が望ましいのかが具体的に書かれています。

多数の書籍からのまとめを経て

読んでいてうなずいたのは、

「親子が信頼関係を築くことが、まず重要」

という結論がここでも示されていた点でした。

これまでわたしは、発達障害児やその子育てにまつわる書籍をまとめる執筆を行ってきましたが、

山根先生からも


「こちらの希望を押し付けない」
「何気ない雑談を積み重ねる」

そんな「親のあり方」の大切さについて、背中を押してもらえたような気持ちになりました。

印象に残ったこと

本書では、

「引きこもりを解決するのは、家族の日々の関わりである」

という考え方が繰り返し語られます。

  • 会話のつもりが「尋問」になっている言い方
  • 小言
  • 叱咤激励

などなど、親が子どものために「よかれと思って」やりがちな関わりを、一つひとつ見直していきます。

そして目指すのは、いきなりの就職や復学ではなく、家庭の中で安心して会話ができる関係を取り戻すこと

その先に、「社会へ出る」が見えてくるのです。

この順番がとても腑に落ちました。

ふだんの関わり方のバイブルとして

この本は、不登校や引きこもりがある家庭だけの本ではありません。
普段の親子関係にも、そのまま使える内容だと思います。


ただ、親子関係のねじれが強まりそのような状況が起きている場で、
親が「子への関わり方を変えよう」と実践を続けるには、自分の関わり方を客観的に振り返ることができる場が必要です。
(そのため、山根先生の支援活動では家族会が積極的に活用されています)

AIとの対話はこころの整理には役立ちますが、
人との対話には、それにしかない価値があります。

 

親同士で話すとき、

思いがけない話の流れからなかなか出せなかった気持ちがようやく出てきたり、

「ああ、私も同じ失敗をしていた」と一緒に笑いがこぼれたり。

そういう化学変化のような時間が、親を少しずつ癒やし、親自身のコミュニケーションを育てていくのではないでしょうか。


最近私は哲学対話や読書会が面白くて、子育ての合間に足を運んでいるのですが、その理由もここにつながっているように思います。

「焼き菓子のような重厚さ」がある本

最近は、「〇分でできる」「寝たままでOK」

そんな本がたくさん並び、目を惹きつけられます。

でも、この本の表紙にはそういう、すぐ手を出したくなるようなパッケージの派手さはありません。

けれど、実践から積み上げられた知恵がぎっしり詰まっています。

私にとっては、じっくりバターが染み込んでいる重厚な焼き菓子のような本でした。

こういうお菓子には、派手な包装紙は似合わないかもしれません。

こんな人におすすめ

  • 不登校や引きこもりのお子さんとの関係に悩んでいる方
  • 家族で安心して話せる関係をつくりたい方
  • 声かけを見直してみたい方
  • 自分自身のコミュニケーションを育てたい方

    今週のお題「上半期ベスト◯◯」

    『楽々かあさんの伝わる!声かけ変換』ー親子を救う言葉づかいの大辞典

    発達障害・定型発達の子どもたちを育てている二児の母です。

    この記事では、発達障害児の子育てに役立つ本の中でも、
    「日常の声かけ」を具体的に変えたい人におすすめの一冊を紹介します。

     

    子どもにも育てる側にも効く、そのままのことば集

    著者の大場美鈴さんは、長年にわたって、ご自身の発達障害のある子どもへの関わり方を、自作の支援ツールなども含めて広く発信しているお母さんです。

    公式サイトには、おうちで子どもとコミュニケーションをとったり、苦手なことを支援するツールなどが公開されています。ぜひご参考ください。

    さて、この本の特徴は、

    子どもに対して、とにかく具体的な声かけのOK・NG例が辞典のごとく豊富なこと
    「こういうとき、どう言えばいいのか」が一目で分かる構成になっています。

    抽象論ではなく、そのまま日常で使える言葉が手に入る本です。


    また、もう1つの大きな特徴は、
    育てる側の心の中を整頓し、自分に言い聞かせる言葉も揃っていること。

     

    子どもを育てている間に起きる様々な葛藤やモヤモヤに「自分もそうなのよ」と寄り添いながら、「こう考えるといいよ」と手を差し伸べてくれます。

     

    子どもや親のケアになるコミュニケーションのヒントがここに

    子どもに対して

    「ちゃんとして」
    「なんでできないの?」

    といった言葉をかけてしまうこと、ありますよね。

    でもこれ、実は
    何をどうすればいいかがはっきりしておらず、相手に自分のイライラをぶつける風味が強い言葉なんですよね。

    この本では、

    • 曖昧な言葉を具体化する
    • 行動レベルに分解する
    • 子どもが理解できる形にする

    といった工夫が、ふだん言葉でわかりやすく案内されています。

    すぐに実践できることが見つかり、子どもに対してだけでなく、周りの人たちへの接し方も変えるきっかけが生まれるのではないでしょうか。

     

    よかったと思うところ:等身大のかーちゃん

    この本のいいところは、
    テクニック集のような冷やかさがなく、どこかにいる怒りっぽくて失敗もする「かーちゃん」として書かれている点だと思っています。

     

    わたし個人的に思うことなのですが、

    子育ての現場を知らない専門家の言葉よりも、少し先をいった先輩ママの話のほうがスッと入ることって、すごくあります。

    スーパーマンからの正論じゃなく、自分たちの苦労も知っている上で、コツコツ積んできた人の話が聞きたい。そこをがっちり10年以上やっているのが大場さんなんですよね。

     

    地域に大場さんのような療育的子育ての実践者がいて、みんなに話をシェアしてくれたら一番いいなと思うのですが、
    この本は、地域で実現しづらいこういう部分を補ってくれる好例であるように思います。

     

    こんな人におすすめ

    • 子どもに何度も同じことを言って、イライラしている人
    • 発達障害の子どもへの関わり方を具体的に知りたい人
    • 「優しく言っているのに伝わらない」と感じている人
    • ふだんの生活の中で、子どもの行動を変えるためにできることを知りたい人
    • 子育てをがんばっている自分の心のケアを求めている人

    「この子にどう関わればいいんだろう」と悩んでいる段階の方にとっては、

    難しい理論よりも、こうしたすぐ使える辞典が大きな助けになるはずです。

     

     

    言葉を変えると、関係が変わる


    今回紹介した「声かけ変換」については長年わたしも家庭で取り組んでおり、

    子どもとよい関係を築いていく上で大きなテーマだなと感じてきました。


    そこで先日、カードゲーム「言いカエル」を使ったワークショップという形でシェアを試みました。

     

    安心できる場所をつくって、言葉の言い方を変える遊びをすると、

    思わず笑いが生まれて空気がゆるむ瞬間があり、その様子をnoteにまとめています。

     
    子育てに限らず、言葉を別のニュアンスで言い換えてみることは、
    固まった思考の枠をマッサージするような働きがあるなと思っています。

    『うちのでこぼこ兄妹』―かわいい特性っ子たちの日常マンガ

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    発達障害・定型発達の子どもたちを育てている二児の母です。

    この記事では、発達障害児にまつわる本の中で、特に好きなこちらを紹介します。

     

    もくじ:

    プロ漫画家による、かわいい発達っ子たちの観察日記

    著者は、漫画家であり子育て当事者。

    お母さん視点で、発達障害をもつ2人の子どもたちとの日常を描いています。

    登場するお子さんは

    ですが、ASDと一口に言っても色々な子どもがいることがよくわかります。

    きょうだいそれぞれに特徴の違いがあること、どのような場所へ相談しにいったか、などをマンガで気軽に読めます。


    発達当事者の本については、マンガ部分は冒頭のみで解説の文章が多い構成の本もあるのですが、この本はほぼマンガです

     

    プロ漫画家なので絵柄が安定しており、それぞれの子どもたちの行動がかわいらしく、読んでいて楽しいです。

    いくつか差し込まれているコラムが秀逸で、子育て中に早く知っておいたほうがいいこと(療育施設の話など)が分かりやすくまとまっています。

    特性は、きょうだいでもこんなに違う!

    登場する2人の子どもたちには「ASD」という共通ワードがありますが、

    ASDと一口に言っても様々なあらわれかたがあることが、よく分かる本です。

     

    妹いっちゃんが夜寝ないことなど、子どもの特性のために保護者が疲弊する様子も描かれていますが、

    一貫して「それでもかわいい」と感じます。

     

    よかったと思うところ

    子どもたちの特性について、暮らしの中では困るところもあるのだけど、

    一貫して「うちの子はユニークでおもしろいな」というあたたかい視点で描かれ、描写力のたまものとして、読者もまた同じ視点にいざなわれていくように思います。

     

    兄妹が、なんやかやありながらも仲良く過ごしている姿にほっこりしつつ、

    「そうか、うまくいかないことや困りごとがあったりしても、

    子どもというものは原則としてかわいいもんなんだな・・・」

     

    ということに改めて気付かされたように感じます。

    男の子も、女の子も、かわいい。

     

    また、著者(お母さん)が子どもたちの伴走者として終始出てくるのですが、

    「この子はこういう特性があるな」と淡々と朝起こす介助をするシーンがあったりと、落ち着いて対処している姿が参考になります。

    こんな人におすすめ

    • 数の子どもに発達特性がありそうだと分かり、これからの子育てに不安を持っている人
    • 発達障害って何?」や発達障害児の日常について、ライトで読みやすい本を読みたい人
    • いろいろなタイプの子どもがいることを知らない人、これから知りたい人

     

    たとえば、あなたの子どもたちがまだ幼くて、発達の特性について疑問や不安を抱いている・・・というステージにある場合、

    このような少し育ったきょうだいたちの体験談を読むことが先を見通す手助けとなりそうです。

     

    今回の本を読んでいて、

    子どもの「かわいさ」がどこから来るのか、親の気質によってはそれを表現しきれないこと、について考察をnoteに書きました。
    よかったら合わせて読んでみてくださいね。

    『ツライときは食事を変えよう』―おうちで出来る、不調を改善するヒント


    本読んでまとめる、二児の母です。


    2021年から取り組んでいた「栄養療法」を振り返る記事を、noteに書き起こしていました。

    当時から自分のバイブルとなった読みやすい本があるので、紹介したいと思います。

     

     

    (栄養療法やこの本を知った経緯については、当時このブログに書いたことがありますが、改めて書き直しておきます)

    もくじ:

     

    栄養療法って何?をわかりやすく

    栄養療法(オーソモレキュラー)は、足りない栄養を血液検査に基づいてガッチリ補充することで、

    広く「体調」―からだの疲れ、メンタルの落ち込み、アレルギーなどなど―やそれについてくる行動を改善していく治療法です。

     

    具体的には、その人の足りない栄養素を補充しきれるように、食事内容を見直したり、必要があればサプリメントを使います。

    この本ではそういった基本の解説をしつつ、「家庭でできる食事面の工夫」の話が中心です。

    この本を手に取ったきっかけ

    この本を知ったのは、子どもの主治医の受付に置かれていたのを、何気なく手に取ったのがきっかけでした。

     

    中をパラパラとめくると、2人の子育てに奮闘中のママ「愛ちゃん」が主人公。


    愛ちゃんの悩みは、毎日、朝からだるくて疲れがとれない謎の不調でした。

    ほとんどがマンガで構成されていて、栄養療法のポイントがやさしく書かれており、

     

    「これなら、私もサクッと読みながら、子どものために家で何かできそう!」

     

    そう感じてすぐに購入。折に触れて読み返す、わが家の食卓改革のバイブルとなりました。

     

    驚きの食バランス──わたしたちの常識は「糖質多め」

    「あなたの〇〇は、栄養療法で絶対治る」というものではありません。

    ですが、ふだん摂っている食事を意識して変えることで、心身に必要な栄養を日々補っていけるようになっていきます。

     

    家庭科や社会に出てから、一般常識として得てきた栄養の基本からすると、この本の内容は新鮮でした。

     

    主食 + たんぱく質 + 野菜など

    この3つをバランスよく摂りましょう、と言われてわたしたちは育ってきたと思うのですが、

     

    「正しいバランスって、なんだろう」と本気で考えたことが果たしてあったかな、
    と気付かされました。

     

    この本では、

     

    「もっとたんぱく質を!糖質は減らしていい」

     

    という提案がなされています。

    「脳をはじめ、身体に必要な栄養とは何なのか」という説明に基づいて、食事内容にまつわる一般的な思い込みがいくつか外されていきます。

     

    おやつに関しても、「甘いものが当たり前」だという思い込みが強烈だったことに気づかされました。

     

    エネルギー源が貴重で手に入らない昔の時代だったら、確かに、甘いものも正義だったかもしれません。

    食べ物の選択肢が豊富になった今の時代だからこそ、自分の身体を元気に動かしてくれるものを選びとるための学びが必要になってきているように思います。

     

    私が取り入れてよかったこと

    もともと3食作る生活をしてきたのですが、この本を読んでからは、

    1日3食、毎回しっかりたんぱく質を摂る料理を考えるようになりました。

     

    といっても、そこまで大きくは変わっていません。

    例えば今、朝ごはんには意識してひとり1個分は卵を使うのですが、

    これは卵がいろいろな料理に化けてくれて使いやすいことに改めて気付いた・・・というぐらいの感覚です。

     

    また、スーパーでは冷凍食品などの様々なコーナーもよくチェックするようになりました。

    手間なくすぐに使えるたんぱく源、けっこうあるな。と自分の視野が広がりました。

     

    肉類を多く買うようになって食費が心配でしたが、

    主治医の指導もあって米食がメインになり、小麦製品(粉や麺類)のストックやお菓子類・ジュースをあれこれ買わないようになったので、思ったほど増えていません。

    それも大きな発見でした。

     

    こんな人におすすめです

    • 疲れやすい・落ち込みやすいなど、地味な体調不良が続いているお母さん

    • 子どもが甘いものばかり食べたがる/落ち着きがないと感じている方

    • 「今の食事内容で大丈夫なのだろうか?」となんとなく不安がある人

    この本は、「じゃあ、明日から何を選んでみようかな?」がわかりやすく、

    誰でも「やってみよう」と思える手軽なアクションが見える構成になっています。

    読んでよかったと思う理由

    個人的には、「3食作る」という生活スタイルを変えずに中身だけを工夫することで、家族や自分の体調に貢献できている実感があります。

     

    ただでさえ忙しい家庭生活に、新しい作業を加えなくていい。

    「内容を見直せばOK」というやりかたが嬉しかったです。

     

    私は50代になりますが、栄養療法を始めて4年が経過し、

    実は肌の調子がすごく良いです。

     

    食事を改善することは、自分を含めて家族まるごとケアするということです。

    これは結果として、コスパがとてもよい健康法なのではないかと感じています。

     

     

    『結局、どうしたら伝わるのか?』― 質問や信頼感で家庭もチームに

    本読んでまとめる、二児の母です。

    うちの子の「認知のゆがみ」問題を振り返る記事(note)を書いていたのですが、

    それと同時期に読んだ脳科学の本がおもしろかったので紹介したいと思います。

     

    なお、こちらの本は

    「会社の上司・部下という関係の中で、話を伝える」

    など、わりと社会人向けの切り口となっています。

     

    ですが、わたしはこれを「家庭内での親子・夫婦関係でも使えるテクニックだ」と考えました。

    この記事ではそのような視点でお伝えします。

     

    【もくじ】

     

    伝わりにくさの要因は、相手側のコレ

    「この話、なんども言ったのにな・・・伝わってないな」


    「わたしはこういう伝え方しかできないんだけど、そのせいでまた相手を怒らせてしまったな・・・」


    発達の特性がある人が家庭にいるとなおさら、こういうパターンがよく出てきやすいかもしれません。

     

    あるいは、

    発達の検査について認知度が薄い時代だったため、なんらかのグレーな特性を抱えていてもケアがなされてこなかった、いまの子育て世代。

    認知症がはじまったかもしれない親。

     

    さまざまな人に対して「伝わりにくい話のしかたがあるなぁ」と実感する瞬間が、しばしばあります。

     

    実はそれ、単に気遣いや努力が足りないわけではありません。

    それぞれの人が持っている

    • バイアス(思い込み)
    • 脳のタイプ
    • 価値観

    が影響することを、この本では解説しています。

     

    ASDのわが子から:伝える手前で分かっておくことがある

     

    ASD自閉スペクトラム症)の特性をもつわが子が、相手を極端に悪者扱いする “思い込みフィルター” に苦しんでいたときに「認知行動療法」を受けていたのですが。

     

    これをきっかけに、子ども自身が、できごとの見え方を自分の価値観でガチガチに固めていたことを、少しずつ自覚していきました。

    (この話を書いたnote)
     

     

     

     



     

    “人はみんな、それぞれ違う脳のフィルターを通して世界を見ている”

     

    なんて、言われたら当たり前なのかもしれませんが、

    たまにわが子のように極端なフィルターを持っている人もいます。

     

    認知行動療法では、「こういう見方もあるよ」と伝えていく時間が主になっていたことを思い出します。

     

    いまこの本を読んで、「伝える」という行為や、伝える以前のところで意識したほうがいいことが明らかになり、

    当時のカウンセラーがしてくださっていた様々なこととつながって、納得感が生まれました。

     

    言葉をみがく前に、相手の特性を研究しよう

     

    脳のタイプという言葉は、わたしたち発達障害児家族にとっては、比較的なじみのある言葉かもしれません。

     

    ただ、定型発達・非定型発達に関わらず、

    「動画やテキストみたいに目から入れる勉強法だと、よく理解できるなあ」

    といった特性が、それぞれの人にあって当たり前だと思います。

     

    この本は、相手と伝わり合う良いコミュニケーションのために、

    言葉をみがくよりも前にまずは相手の頭の中を知ったほうがいいよ、という提案から始まります。

     

    バイアスはみんなにあって、ストレスのもとになる

     

    ひとは自分の考え方や経験に基づいて、ものを言うし行動するものです。

     

    子育て中に

    「自分はすぐこうやるのに、どうしてあなたはできないんだ!」

    という怒りは、子どもに対してだけでなく、パートナーに対してもよく起きるものですよね。

     

    「大人なんだから、わたしができるこういうことは、同様にできて当然なはず」

    これもまた、"わたし" が持つバイアスです。

     

    相手の行動は、その人が持つバイアス・脳タイプ・価値観から起きています。

    (そして、上にも書きましたが、それはわたしたち自身についても言えるのです)

     

    なので、

    話を聞いてもらえる信頼感をつくれるような普段の接し方が大切であるし、

    これら3点をやんわりと探れるような働きかけといったベースをこさえた上で、

    スッと相手の心に入るような伝え方をする必要があるよ、とこの本では解説されています。

     

    伝える力とは、相手の脳へ届けるための工夫の力であり、

    「どうやったら相手に届くだろう?」と常に意識することが大切なようです。

     

     

    やっぱりそうか!命令よりも効く声かけのヒント

    この本では、

    コミュニケーション力が高いとはどういうことか?をわかりやすく定義しなおし、

    誰にでもできる方法へと落とし込んでいます。

    それらのうち、特に重要なものを以下にざっくりと挙げてみます。

     

     ✔︎「命令」よりも「問いかけ」を

     自分で考えたことのほうが、人は覚えて、動けます。

     また、質問に答えた内容は、自分ごとになります。

     

     ✔︎ 伝えにくいときは、たとえ話でやんわり

     「あなたの言い方はキツいよ」ではなく、

     たとえでふわっと伝えると受け止めやすくなります。

     

     ✔︎ 小さな「できた!」を積み重ねよう

     成功のハードルを下げて「できた体験」を見つけて声をかけると、

     脳が「できるかも」と感じて、次の一歩が軽くなります。

     

    発達障害児関係や子育てにまつわる本の内容と、ひじょうに近いものがあるなと感じました。

    これは、発達の特性という切り口で子育てを考えるときに、やはりその子どもならではの脳の仕組みを理解しようという発想に返ってくるからともいえます。

     

    自走できる人を育てるために

     

    子どもへの接し方について、さまざまな専門家の意見を集約すると

     

    「命令で子どもをコントロールするよりも、ゆくゆくは自立をめざすことを考えて、

    自分で考えて行動できるように持っていこう

     

    というアドバイスになるのですが、これと今回の本の内容は濃くつながっています。

     

    この本は、社会人が仕事先での対人関係(一対一)やチームづくりの役にたつ読み物として、手に取りそうな造りをしています。

     

    が、一見子育てとは関係なさそうな仕立ての本からも知識の支えを得ることで、

    大人であり親でもある読者が、より的確な「伝え方」について理解と納得感を高めることができるように感じました。

     

    家庭で足並みをそろえる手助けとして

    この本は大人同士のやりとりが主な事例となっていますが、

    「伝える」とは身近な人間同士、たとえば親子の間や夫婦の間などでいくらでも生まれるアクションです。

     

    この本は、「まず、理解しようとする姿勢がすべての始まり」と繰り返し教えてくれます。

    • 人はみな、違うフィルターを通して話す

    • だからこそ、“違いを認識する” ことが第一歩

    • 問いかけやたとえ、成功体験の工夫が、信頼と理解につながる

     

    こうした視点をもって “問いかけで伝える家庭” にしていけば、
    気づけば家族全員が、安心して自分を出せる「チーム」に育っていくんじゃないかと思わせてくれた一冊です。


    note記事ではこれに関連して、「認知バイアス」や「認知のゆがみ」という視点で家庭や支援について掘り下げています。

    併せてご覧いただけるとうれしいです。


    子育て読書会のお知らせ(2025/06/11)

    ふだん顔出しをしておりませんが、ちいさな場所から子育ての知恵をシェアしてまいりたいと考えております。

     

    このたび、神奈川県大和市中央林間駅もより)にて、読書会を開催いたします。

    詳細はこちら

     

    日時: 

    2025.06.11 (水) 10:00~(11:30~ ランチ会)

     

    場所: 

    スパイス料理店 E Masala (イーマサラ)


    参加費: 

    2,000円(書籍1冊プレゼント)+ ランチ代

     

    内容: 

    発達障害ってなんだろう?

    今どきの調べ方や、そのコツは?

    特性をもった子の育て方、付き合い方は?

    後半は、ゆったりランチをしながら語り合う時間も。

    「みんなで学べば、こわくない」

    そんな一歩を、ここから始めてみませんか?


    カジュアルな会です。初めてのかたも、どうぞ安心してご参加ください。

     

    地域の拠点へ本の寄贈を行っています

    わたしの本『我が子が発達障害だとわかったら絶対に知っておきたいこと』

     

    執筆にあたっては、140冊ほどの発達障害関連書を読み、

    発達障害児の保護者が、ほんとうに知っておいたほうがいいことは何だろう?」

    という観点から、情報をわかりやすくまとめました。

    ご購入はこちら↓↓↓

     


    我が子が発達障害だとわかったら絶対に知っておきたいこと 発達障害児を持つ母親が、発達障害の名著100冊の重要ポイントを1冊にまとめました。

     

    ですが、執筆後に湧き上がったのは・・・

     

    「子どもへの対応方法、相談先などの情報や本は、ここ数年で随分と出回るようになったのが分かった。

    だけど、困難な子育てを続けていく保護者のケアはまだまだ足りないのではないか?

    むしろ、こちらを先になんとかしたほうがいいのではないか?」

    という想いでした。

     

    子育てに悩んでいるときは、

    「今起きている課題に対して、どうしたらいい?
    世の中にはどのような考え方があるのかが、そもそもわからない

    という状況に陥っていることもよくあります。

     

    子育て中の保護者がふらっと立ち寄った先で、

    この本をふと手に取ってもらって発達障害児の基本をひととおり知ることができたら、「わからない」を減らす手助けになるのでは・・・。

     

    そこで「図書コーナー」がある市民向け施設、たとえば

    • 公共図書館
    • 地域の子育て拠点
    • 区民センターや「コミュニティハウス」といった公共施設

    をお訪ねして、この本の寄贈をはじめています。

     

    現在、個人的なつてですが、

    が、蔵書として受け入れてくださっています。

    ご賛同に、心から感謝申し上げます。

     

    寄贈にあたっては、友人たちが本を寄付のために購入してくれたりと力になってくれました。

    ですが、今も子育てが続いているわたしから施設へご連絡を差し上げたり出向くことには、時間的にも限りがあることを痛感しており、

    全国に子育て支援の輪が広がったらいいなという想いもあります。

     

    もしあなたのお近くに、子育て中の人が立ち寄って本を読むような素敵なスポットがありましたら、この本を寄贈していただけませんでしょうか。

     

    ちなみにわたしは、以前から懇意にしている個人経営のカフェがあります。

    お客さまたちが読める本をいろいろ置いていらっしゃるので、寄贈を申し出たところ、ご快諾をいただきました。

    「親子連れや介護士などさまざまなお客さまがみえるので、いろいろ思いがけない本がここにあるのは面白いと思う」

    と言ってくださいました。ご参考までに。


    まずは「知る」という小さなきっかけが、世の中に広まっていくことを願っています。

    どうぞ、よろしくお願いいたします。 

    ↓↓↓


    我が子が発達障害だとわかったら絶対に知っておきたいこと 発達障害児を持つ母親が、発達障害の名著100冊の重要ポイントを1冊にまとめました。