ちょっとしたきっかけで「繊細さん(HSP)診断」をやってみたら、自分がだいぶそれっぽいことが判明しました。
そこで、友人が紹介してくれたHSP関連書を、当事者感覚を持ちつつ読んでみました。
母親として色々きっちりやってきた方だと思っていましたが、わたしにも苦手なことって色々あったよな。。と振り返るきっかけになりました。
発達障害児を育てた経験をもとに感じたことや、特に気に入った関連本の紹介を書いておきます。
HSPとは
Highly Sensitive Person 、特別に敏感な人。「繊細さん」という本が売れて世の中にけっこう知られたのではないでしょうか。
ちなみにHSC(H.S. Child) は、そういう子どものことです。
1996年にアメリカのアーロン博士が提唱した学説に由来しています。
5人に1人の割合でいるらしい。。人によって傾向が強め弱めといった差はあると思いますが、結構多いですね。
発達障害児の子育て経験から思うこと
「HSPイコール発達障害」ではない!という定義づけがあるけど、
両方を併せ持っている子もいるし、特徴の持ち方にもバリエーションがあったり、複雑だなぁと思います。
彼らは別物というよりも近い境界のところにいて、それぞれのことを知っておくと理解が深まるなと思いました。
そして、少し遠めから両者を眺めると、「生まれつきの特性が突出している子」という意味では同じなんじゃないか。。と思ったりしました。
それぞれについて、今はだいぶ特徴の解説がはっきりしているし、細かいやりようは違うんだけども、
「その人の苦手や得意を理解して環境を整えていく」といった支援の方向性については同じと言えるように思いました。
これは、発達障害などの特性(診断)があってもなくても、何かしら困り感のある子を育てるときの基本ではないでしょうか。
今回読んだHSP関連の本
著者は精神科医の枠を超えて90年代から子育ての現場へ支援を続け、講演会や本などの形でも言葉を送り続けています。
「子育てハッピーアドバイス」シリーズ(累計500万部)はわたしも20年近く前にお世話になりました。今でも書店で見かけるロングセラーぶりには驚異しかありません。
この本では、講演会で明橋先生が親御さんの悩みに答えた内容をベースに、話し言葉のままやわらかく分かりやすく載せているところがポイント高いです。
「お医者さんからこういう風に話して欲しかったんだよ!
説明というより、こういう風にこちらの気持ちを汲んだ言葉でさあ!」
って感じでした。
読みやすくても内容が薄いとは感じず、「親の関わり方は、原因じゃなくて結果」など名言が色々ありました。
発達障害とHSP双方に詳しい医師による、HSPの総合的な解説がわかりやすくまとめたられた一冊です。
HSPに絡めて発達障害やその奥にある性質についての解説もあり、脳のしくみから子どもの状況にまつわるQ&A、社会の中でいかに尊重していくかといった幅広い見解が含まれていました。
全体を通して使われている「HSPとは、感情に反応する心の音叉をたくさん持っている人」というイメージは、読み手にもHSPの感性が伝わる感じでいいなと思いました。
HSP専門カウンセラーが、社会に出て働いているHSPに向けて
- 日々をラクにやり過ごす
- ふだんの物理的ストレスを減らす
- 人間関係的なストレスを減らす
- 仕事で脳を使い過ぎて疲れないようにする
- 自分の特性を活かす
を目的に具体的な工夫や心のもちかたを指南する、読みやすい本です。
生活や仕事の中ですぐ取り入れられそうな事柄が並んでいるのがポイント高いと思いました。
2024年現在Amazonで検索したら、「60万部突破!一番売れているHSPの本」と帯に書いてありました。細かいことが気になりすぎてストレスになっている社会人がそれだけ多かった、という事実を感じます。
これらの本は2020年より少し前の話題書なので、今後新しい本が出たらまたチェックしようと思います。