アート稼業にばく進中、二児の母です。
(ふだんあまり書いてきませんでしたが、わたしは会社員と現代アーティストのダブルワークをしています)
大きいキャンバスに描いてみたい気持ちから、東京ビッグサイトで年2回開催されている「デザインフェスタ」(公式サイト)のライブペイントブースに、2年連続出展しました。
昨年は通常サイズ、本年は巨大サイズのブースを選び、イベント取材にも協力しました。
2回経験してみて、だいたいのことが掴めたように思います。
この記事では、「デザインフェスタのライブペイント枠、やってみたいけどどうしようかなぁ」と悩んでいるアーティストのみなさんに向けて、まずイベントの特徴や、かかるお金の話を書いておきます。
もくじ
デザインフェスタはどういうイベントか
作ったモノを販売する人たちや、絵をその場で描いたり売ったりしたい人たちのブースが、とにかくたくさん設置されている屋内イベントです。
とにかく多くのブースに、個性あるグッズ・雑貨・アパレルが展示販売されていて、それらを巡って買ったりアートをカジュアルに楽しみたいお客さんが大勢来場します。
ライブペイントやアート販売のブースがついている屋内型イベントって、最近けっこう増えてきてますよね。
アーティスト目線でみて、そういうイベントってだいたい3ランクに分かれるなと思ってます。
- いわゆるアートフェア(Independent Tokyoなど)
全ブースがアーティスト専用。作品の展示・販売がメイン。
有名作家による展示審査があったり、アート関係者の来場も多く「アーティストが次のステップへ上がるための登竜門」的なポジション。 - アーティストを集めた物販イベント(デザインフェスタ)
クリエイター物販イベントに、「ついで」ではなくしっかりとした規模や存在感をもったアートブースエリアが用意されている。
大勢のアーティストがのびのびと表現を楽しんでいる雰囲気。 - クリエイター物販メインのイベント(HMJなど)
ライブペイントのブース数は少なめ。アパレルなど単価高めの販売グッズを作りこんでいるクリエイターが、物販をしながらライブペイントをやっている感じ。
2023年に関して言うと、デザインフェスタのライブペイントエリアはとにかく広かったです。
複数の広大なホールのうち、ざーっと奥までライブペイントブースが並ぶところが何か所もありました。
巨大ライブペイントブースの圧倒的な見た目もあり、ふだんギャラリーに来ないようなお客さんが思いがけなくアートにおぼれる感覚を得られる感じがおもしろいイベントだと思います。
来場者の年齢層は幅広い感じですが、比較的「へんなアーティストTシャツを買って喜んでいる若い人」が多い気がします。(^▽^)
(きてるかもしれませんが)本格的なギャラリストがスカウトに来るという感じではなさそうです。
出展者は、超アマチュアから人気のプロ作家まで、いろいろなクオリティのかたがたが入り乱れています。
一般受けするというよりは、自分の世界を追求したタイプのクリエイターが多く、見ていて「こっこんなものを作っていらっしゃる!」と感動したり楽しいです。
物販とライブペイントのエリアはとにかく広く、全部じっくり巡ろうとしたら1日かかってしまうかもしれません。
アイドルのショーやライブを開催するステージがあったり、キッチンカーエリアがあったりと、1日腰を落ち着けていろいろな楽しみかたができるイベントです。
デザインフェスタにライブペイントで出展する恩恵
出展せずお客としてアーティストブースを巡った回もあり、新人アーティストとしては以下のような恩恵が得られていることを感じました。
- アーティストとして、裾野広く認知度を上げられる
(作風 / 自分のSNSアカウントやサイトの告知 - 名刺などの備品が必要です) - 小さな販売物を売るトライができる
- 上手い下手を評価される雰囲気がないので、やってて気構えしすぎることもなく気楽
- さまざまなアーティストのブースが見られて刺激や勉強になる
- 出展アーティスト同士の交流が生まれ、アーティスト仲間ができる
(この流れから結成されたグループ展が都内でけっこうあります) - 描くたのしさに浸れる、ゾーンに入れる(人による)
- 作品や製作風景を見てもらえたり、お客さんと交流できる喜びがある
- 普段はなかなか描けないサイズの大きなキャンバスに描くことができる
(通常サイズでも幅3mほどあります)
わたし個人の動機としては、いろいろな作風をやっていて方向性が定まらないことが悩みだったので「大きすぎるキャンバスを手にしたら、やりたいことしかやらないに違いない」と思ったことから出展しました。
ライブペイント出展にかかる費用
公式サイトにブース代やレンタル備品代の説明がありますが、それ以外にもかかる費用があります。ざっくりと書いてみます。
- ブース代金(普通サイズ、巨大サイズ)
- レンタル備品の代金
(販売・宣伝の備品がある場合は、テーブル1つレンタルしておくと便利だし見映えがよく、お客さんも手に取りやすいです) - 展示・配布する備品の製作費
(名刺や、バイオグラフィーのボードなど) - 販売するグッズの製作費、売れたグッズの包装用品費
(グッズを一切販売しない人もいます) - その他、ブースに必要な備品費
(メッセージを書いて貼りだす紙や、ポストカードを立てるスタンドなど) - 当日使用する画材などの発送代
(佐川急便がイベントと連携していて、現地着・現地発送の便をやっています。スーツケースなどで全画材を手持ちで運び込むアーティストも多く、黒ペン一本でやりきるアーティストもいたりするので、必須ではありません) - 2日連続出展の場合は、宿泊費
(巨大ライブペイントの時は、疲労が半端なかったことと、早朝から閉場まで作業しないと終わらない事情があったので、近場に宿泊しました。
ホテルは早めに予約すると安くなります) - 自分の食事代
こう並べると「うわっ、けっこうお金かかるじゃん」としり込みしてしまうかもしれませんね。。
でもね、このぐらいのお金だったら、あらゆる方法を考えつくして実践したら工面できると思うんです。
今が一番若いんだから、やりたいと思うことはやってみたらいいよ!!
お題「一大決心、今年はこれをやる!」・・・わたしは、次世代アーティストの支援です。