ママちゃんは最強漬け。

子どもの発達特性や不登校などの課題に寄り添うママの備忘録

「PTA部」で、いいんじゃね?

去年度はなんの委員経験もないまま、学校PTA実行役員と市PTA役員をいきなり兼業しました、二児の母です。

 

先に言っとくと、PTAとは、学校の先生と保護者がスクラムを組んで、学校運営のために必要な雑用に当たるボランティア組織のことです。

子どもがいなかったり、子どもが学校に通っていないかたでも、「むかし、おかーさんがそういう集まりに出ていたっけかな・・・」と思い当たるのではないでしょうか。

 

昨今、過激な論調でPTAの存在や意義を否定する記事が話題になりやすい。

「いきなり(しかも重たい役割2つも)やらされた」保護者のひとりとして、そういった記事は気になってついつい読んじゃうのですが、

  • PTA業務内容全貌をわかっていない段階で、焦って全否定
  • 「仕事しているのに」が唯一の盾
  • 自分の都合ばっか言ってる
  • 創意工夫した形跡が見られないまま、現行のPTA業務内容や勤務先の無理解に文句言ってる

といった特徴が滲み出ていることが多くて「香ばしいな・・・」と思ってます。

 

去年度自分がそういう業務をやっていたことは近隣のママさんたちもご存じで、

「今度PTA委員決めがあるんだけど・・・PTAってたいへんでしょう?」

なんて、ざっくりとした全体像だとか腰が引けているご自身に対する同意やらを求められることがしばしばあります。

 

PTAに関わった方々の様々な思いや、小さな仕事や大きな仕事、PTA活動を通して知った地域の方々の貢献度合い、身近で感じられた先生がたの頑張り、

イベントとしても精神面としても、よもやまあったことをまるっとひっくるめて「たいへん」

毎度この一言でくくられる件について、わたしは内心ものすごく残念に思ったり、ムカついたりしています。

 

PTA業務内容をよく分かっていないのに、なんでそんなに嫌がるんでしょうかね。

おそらくそれは、委員経験者が一言で「たいへん」とくくって語ってきたせいだと思います。薄い情報のくせに、いやさ加減だけが独り歩きをして、えらい勢いで広まっている。

 

わたしのとこの小学校はとても人数が多く、よって保護者の数も多いのですが、

PTA活動に対して積極的でない保護者が多い雰囲気があります。

仕方なく「子どもが在学中に一度は何か、委員を頼んます」という制度をとっていますが、それがプレッシャー感にもつながってしまう。

 

市PTA組織にも関わったことで、よその学校のPTA活動を知る機会が多かったんですが、

少人数な学校で「どの保護者も、毎年いくつかのPTA委員(役員)を兼任している」みたいな凄まじいPTA組織もありました。

そこのかたから聞いて驚いたのは、そういう学校のほうが、

選挙やくじ引きでイヤイヤ委員決めをしているのではなくて、「じゃーわたしが○○委員(役員)やるわwww」みたいなノリで、つまり立候補で委員(役員)がスパスパ決まっているという実態でした。

 

わたしんとこの学校のほうが人数は圧倒的に多いのに、このやる気の差はなんなんだろう・・・

 

根本的に「組織として、居て楽しいかどうか」にかかっているのではないかと思います。

きれいごとを言う気はなく、実際 PTA活動においては、自分の時間や体力を割く思いをする場面ばかりだと思うのですが

  • 集まったメンバーで力を出し合う、協力し合う
  • 和気あいあいと、がんばる
  • イベントの、スタートとエンドの気持ちを分かち合う

振り返ると、こんな1年間でした。

 

ん?これって・・・ああ、部活みたいだったわ、と。

もちろん責任もそれなりに伴うし、お金も動くんですけど、そんなことは大人だから分かるだろ。当たり前。ただ、若かりしの頃の部活的な楽しい雰囲気をそのままPTAにも持ってくることは可能だな、ということが身をもって分かりました。

 少人数PTAさんの話に戻すと、少人数かつ長年気心の知れたメンバーの部活であれば結束感は確かに上がるわけで、1年間しか居ない「ゆきずり」のメンバーばかりの大きな部活(うちとこのPTA)を盛り上げるのはそりゃ~難しいかな、と思いました。

 

そういえば自分たちが学生だった頃も、まじめそうで学校に必要な団体のことは「○○部」ではなく「○○委員会」という名称になっていたけど、

輪として楽しくやっていけるんだったら「○○部」と言っても差し支えなかったんじゃないだろうか。

 

そして、冒頭に挙げた「PTAなくなっちまえ」論者には、こうした協力体制に関する情報や経験が欠けていて、与えられた役割をあたかも一人で背負わねばならないと思い込んでいる風がある。それじゃあ、不安になるのもわかる。

 

仕事を抱えている母親だけでなく、家事育児介護などで無償労働を抱えている母親もゴロゴロいる昨今です。

だからこそ、PTAの役割が降りてきたら、それぞれが出来る方法(効率的な伝達方法、活動時間帯etc.)を模索して、うまく役割分担をして、「ありがとう」とお互いに声をかけながら、学校に必要なことを - つまり、学校に通っている子どもたちに本当に必要なことを、やっていく。

これまでのやりかたにこだわる必要はありません。なので、母親以外の保護者にも参加する権利は当然あるし、むしろ参入いただくことでこういう流れを作りやすくなるように思います。

 

新しい保護者のかたちには、新しい組織運営の方法があります。
あら?

・・・それって、PTAに限った話じゃなくってよ。

働いているあなたがたが上手くPTAの仕事を回せたなら、仕事の上でもいつかふと、役に立つときが来るかんね。

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