
発達障害・定型発達の子どもたちを育てている二児の母です。
この記事では、発達障害児にまつわる本の中で、特に好きなこちらを紹介します。
もくじ:
プロ漫画家による、かわいい発達っ子たちの観察日記
著者は、漫画家であり子育て当事者。
お母さん視点で、発達障害をもつ2人の子どもたちとの日常を描いています。
登場するお子さんは
ですが、ASDと一口に言っても色々な子どもがいることがよくわかります。
きょうだいそれぞれに特徴の違いがあること、どのような場所へ相談しにいったか、などをマンガで気軽に読めます。
発達当事者の本については、マンガ部分は冒頭のみで解説の文章が多い構成の本もあるのですが、この本はほぼマンガです。
プロ漫画家なので絵柄が安定しており、それぞれの子どもたちの行動がかわいらしく、読んでいて楽しいです。
いくつか差し込まれているコラムが秀逸で、子育て中に早く知っておいたほうがいいこと(療育施設の話など)が分かりやすくまとまっています。
特性は、きょうだいでもこんなに違う!
登場する2人の子どもたちには「ASD」という共通ワードがありますが、
ASDと一口に言っても様々なあらわれかたがあることが、よく分かる本です。
妹いっちゃんが夜寝ないことなど、子どもの特性のために保護者が疲弊する様子も描かれていますが、
一貫して「それでもかわいい」と感じます。
よかったと思うところ
子どもたちの特性について、暮らしの中では困るところもあるのだけど、
一貫して「うちの子はユニークでおもしろいな」というあたたかい視点で描かれ、描写力のたまものとして、読者もまた同じ視点にいざなわれていくように思います。
兄妹が、なんやかやありながらも仲良く過ごしている姿にほっこりしつつ、
「そうか、うまくいかないことや困りごとがあったりしても、
子どもというものは原則としてかわいいもんなんだな・・・」
ということに改めて気付かされたように感じます。
男の子も、女の子も、かわいい。
また、著者(お母さん)が子どもたちの伴走者として終始出てくるのですが、
「この子はこういう特性があるな」と淡々と朝起こす介助をするシーンがあったりと、落ち着いて対処している姿が参考になります。
こんな人におすすめ
- 複数の子どもに発達特性がありそうだと分かり、これからの子育てに不安を持っている人
- 「発達障害って何?」や発達障害児の日常について、ライトで読みやすい本を読みたい人
- いろいろなタイプの子どもがいることを知らない人、これから知りたい人
たとえば、あなたの子どもたちがまだ幼くて、発達の特性について疑問や不安を抱いている・・・というステージにある場合、
このような少し育ったきょうだいたちの体験談を読むことが先を見通す手助けとなりそうです。
今回の本を読んでいて、
子どもの「かわいさ」がどこから来るのか、親の気質によってはそれを表現しきれないこと、について考察をnoteに書きました。
よかったら合わせて読んでみてくださいね。