朝早くに中学受験当日のシミュレーションに出かけたらお気に入りの手袋を両方落として帰ってきた、二児の母です。
腹いせに、帰路はスターバックスに寄り、ママ友連からすると「オープンしたての時間じゃないと買えない。なにこれウマっ!の連続」だったというカスタードプリンを買ってきました。遅まきながら、以下にそそりどころを解説します。
絶妙な柔らかさ
「飾りつけのない、シンプルなタイプのカスタードプリン」
というと、とろける系やハード系(たまご感高め)バニラ押し出し系などがあり、食感や濃厚さや香りで棲み分けがなされています。特に食感(柔らかさ・硬さ)においては、これだけ好みが分かれているスイーツも無いのでは。
先に結論を言うと、スタバのカスタードプリンはそのすべての食感セグメントを囲い込む絶妙な柔らかさに仕上がっています。
濃厚系で、舌で押しつぶすときにハード系ほど圧力は要らず、形が残らないままきれいにつぶれて消えてゆく。
個人的にはとろける系が苦手でハード系が好きなのですが、こういうハード系寄りの人からしても「許せるし、ちょうどよい」硬さとなめらかさであった。とろける系寄りにも「たまにはこのぐらいも」と言わせる範囲内。
濃厚で香る
ちいさいカップで300えん以上するので、例えばバニラビーンズをめいっぱい詰め込んでプチプチさせつつ甘い香りも打ち出した系かと推測しましたが、そうではなかった。
とにかく、淡いクリームいろ一色の美しい層。洋酒系の甘い香りを感じながら、密度が濃ゆい層をしっかりと味わえる感じです。もしかして、カラメルいらないんじゃないか。
底のほうにカラメルは入ってるんですが、「たっぷり入っててくっきりと分かれている感じ」ではなく、控え目にそっと出てくるところが憎い。カラメルはお約束というか最終ウェポンであって、あくまで「プリン本体を楽しんでください!」という品ですわ。
成分表示を見ると、さすがにチェーン店商品なので甘いもん類の添加物がいろいろ盛り込んであるのですが、この「ちょうどよい柔らかさ」「香る濃厚さ」を追及するためにあれこれブッ込んでいることに企業努力を感じます。
ハーゲンダッツ的に小さい
濃ゆいものに美味しさを感じるためには、どうしてもサイズの限界というものがある。(たっぷり食べられる人は胃が強健、かつそういう風に自分を慣らした人だと思う)
このプリンは100g、つまりハーゲンダッツアイスぐらいの大きさしかない。スプーンで食べたらあっという間。
もうちょっとだけ食べたい、あと少しで食べ終わっちゃうから余韻まで味わう、そういった「ひとカップの大切さ」や「少ないからこその嬉しさ」をユーザーに喚起させる効果もあると思う。
もうちょっと多かったら「うっプス」となってしまい、満足さというよりは濃厚さから強い倦怠感を得ることになって、リピートはしなくなる。
しかしハーゲンダッツアイスは何度でも買ってしまう。何故だろうか。
冷たさで濃厚さからのくどさが和らげられていることもあるだろうし、あいつらしょっちゅう違うメンツ出してくるんスよ。
というわけで、スタバのプリンは「シャル・ウィ~・・・?」とかほざきながら、愛でるように食べましょう。
※今週のお題「朝ごはん」