ママちゃんは最強漬け。

子どもの発達特性や不登校などの課題に寄り添うママの備忘録

ママンも、本を読もう。

手元のガジェットでネットニュースやミニコラムをさんざん読める時代になってさ。

慣れてくるとそれを俯瞰している「セカンド自分」がいた。

毎日ライトにばんばん読んでいくんだけども、自分の内になんの一滴も投じられていない。なんかを一瞬知るんだけども、感動もない。

ただ「読んでるだけ」の行為にずいぶん時間を使ってしまっているなぁ、なんかえらいムダじゃん!この知的動物!人間!と愕然としたんです。

 

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そんなあるとき、夫が、ちょっと面白そうなタイトルの本を床に放置していました。

読書で賢く生きる。 (ベスト新書)

読書で賢く生きる。 (ベスト新書)

 

 拾って読んだところ、ゲラゲラ笑いながらめくるぐらいに面白かってん。

そこには一癖ある評論家たちのオススメ本がたくさん紹介されていたので、思い切って気になる本は全部中古で取り寄せました。

こんなに本をまとめ買いしたのは生まれて初めてです。

 

その中で最初に読もうと思い、そして読んだのが「本を読む本」(M.J.アドラー他、講談社学術文庫って口の両端を指で引っ張りながら言うてみ)。

様々な種類・内容の本に対して、それぞれをどのように読書すべきかが論じられています。普段はみうらじゅんの本ぐらいしか読まないのでたいへんでしたが

 むずかしいぐらいの本でなくては、読者にとって良い本とは言えない。そういう本に向かって読者は背伸びをし、自分をそこまで引き上げなければならない。

この文章をつっかい棒として背中に入れるようにしながら、どうにか読み終えました。

 

子どもを育てる暮らし・プラス飲食店の経理手伝いにすぎないので

世の中に出ることもなく、人に期待されることもありません。

 

それでも、ネットニュースやコラムではなくて「本」を読むと、自分の思考やその手口を深めることが出来るのがわかってきた。本には、言いたいことを一冊にまとめる人の、怨念のような熱情がこもっているからだと思います。

自分の中で言葉や知恵が貯金されてくると、ただ知識を垂れ流す「壊れた蛇口」のような時期を超えて、

  • 1つのトピックスについて、話題が深くなる。
  • 自分なりの意見 を文章で述べることができるようになる。(すごいorウケる、で終わらない。)
  • SNSや実会話の中で、コメント返しがうまくなる。
    ・・・パターンが増えるだけではなく、「その問いに対する見解はいくつか知ってるけど、そのうちのコレは言うべきでないな」と判断できるなど、場面や相手に応じた受け答えができるようになってくる。
  • 相手の話を傾聴できる。その上で、上記のことができる。

 

どんな人間にも、雑談をする(しなければならない)瞬間ってもんがあってさ。

これらができるようになってくると、例えば道端で出会った知らない人と待ち時間に隣り合わせてるような時でも、ちょっと和んで話したりできるんだよね。

近しい存在 - 子ども、親、配偶者に対しても同じようになれることは、言わずもがな。

 

生きる上で、こういうちょっとした間をいい雰囲気で埋められると、なんというか「1日が殺伐としない」で済む。

世に出ていく人たち  - 男性や子どもたちに対して、ママンからしてあげられることは数少ないけれど、こういう形にならない「優しい時間」を重ねていくことは、他の誰にも真似できない作業であると思う。

 

 

 

昔から、一人になれた時間には大型書店の棚をひととおり歩くのが好きで。

若い頃のわたしは、アラジンの魔法のランプを手にしたらこう言おうと考えていた。

 

「書店に行くと、その時のわたしに一番役立つ本が光って見えますように」

 

しかしそこは、どうやっても人任せにはできない部分だった。

 

どの本を選ぶのか。

1つの本において、どの部分を自分の中に落とし込むのか。

幾つかの本を選んだとして、それぞれの内容をどう結び付けるのか。

・・・光ったその本を、本当に役立てられる自分であるのか。

 

自分が読んで、考えて、実生活の中で経験したことと照合したりおさらいすることでようやく、ひとの書いたものは自分の血肉になる。

そして、パーフェクトな一冊というものはおそらく存在しない。

 

自分がアホで空っぽだったら、なにを読んでもアホのままなのかも知れない。

だがそこは人生、なにかしらの経験があったとき、そこに本のエッセンスがポトッと自分の中に垂れていると、自分の考えに気づく。良いときには、はっきりする。

もっと良いときには、発展する。

 

恥ずかしながら、まだまだ成長したい。目に見えなくても、それはいい。

 

今週のお題「いま学んでみたいこと」