ママちゃんは最強漬け。

マニアックに調べ上げるアーティストママの備忘録

母であり女である身で空手を何故やるのか

アザさんは早7年ほど、同じ先生に空手を教わっています。
先生はここ数年でちょっとご指導の志向をお変えになりました。所属道場で行っている基本的な稽古内容のプロフェッショナルである点はそのままに、自ら「古武道」について学び考え、
それを素直にやってみようという気持ちのある稽古生(ほんの数名)に対しては、そのエッセンスをほんの少しずつ分けてくださる。

 

最初は古武道のかたちや動きなどイミわかんないことばかりでしたが、
「ドカバキしてれば、えらい&よくがんばってる」
というこれまでのムリさを離れて、
身体がもつ本来の力をいかに「理に適って」(自然体で)発揮するか?という点を重要視している地味地味な稽古内容に、元来マニアックなわたしもハマりつつあります。

 

マニアックなだけではないか。
わたしは小柄な女ですから、ほとんどが男性の稽古生と組手をすれば
突きも蹴りもリーチが短い、筋肉が少ない、スタミナが少ない。しかも体が(どう頑張っても生まれつきなのかすごく)カタイ。

そういうデメリットを一掃できるただ1つの道が、古武道の所作を会得して
「ポーンと、内面からの力で圧倒する」方向性ではないか・・・と最近は考えているのです。


先生に、古武道について興味出てきたんですけど、などと早まって雑談させていただいたところ、こんなお話をいただきましたのでご紹介しておきます。


「アザさんは入門したての頃、女性なのにいきなり猛ってて組手志向だったし、早い帯の段階で大会なんかにも出てたよね。

危ないことやムリめのことにチャレンジして、強くなって、それで自信をつけて前へ進もうとするタイプなんだろうな・・・と思った。

でもそうして、気づいたはずです。

ビビリで弱い自分は変わっていないということに。

今みたいに、自分の生き方を整える・ブレない自分をつくるために空手をやるのであれば、丁寧な日常の積み重ねが大切なのです。

アザさんは猛るのをやめるようになってから、

まず顔の重たい仮面がガシャーンって外れて落ちて、
それから、体に張り付いてた重たい重たい装備が、1つずつ
ドシャーン、ドシャーン
って外れていった。

ようやく、ロボットみたいなのから人間らしくなってきたよ。」

 

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先生、めちゃくちゃわたしのことよく見てくださってるな、

と思わず涙が出ました。

 

わたしが空手を始めた理由は、まだ小さかった1人目の子どもの育児に肉体的にも精神的にも追い詰められて(※のちに発達に問題があることが判明)、
「なんとかして自分を鍛え直さなければだめだ」
と崖っぷちで奮い立ったからでした。

だから最初の稽古の頃はあんなに怖い顔で、ガチガチで。

 

それも弱さだった。

 

がんばれ、なんてよその人は平気で言うもんですけど、

がんばらず気楽に構えながら結果を出せるのが一番いいんです。
(これはネットで古武道について調べていて見つけた言葉です)

 

心のもちかたを変えるだけで、生き方は変えられる。

そのことに自分で気づけて、そのとおりにやっていける人もいることでしょう。


ただわたしの場合は、それをきちんと体感し続けなければ身に沁みこんでいかないようなので、

空手(というか古武道)の所作でまずよい姿勢をつくって、動き方をつくって。

固まらず咄嗟に動ける体と心を作っていく。

がんばらないでも動けるようにしておく。

今はひたすら自分のメンタルのためだけど、胸をお借りしてばかりの稽古生の方々に、いつかはアザさんが「お互いに怪我しない」かつ「良い稽古になる」練習相手になれたら嬉しい。

 

ただ、「よい立ち方」をやろうとするだけでも難しくって、上達までの道を思うと気が遠くなりそうなんですけどね(*´ω`)